天然愛され彼女と…俺の生活。
「…透明が殺人鬼な訳無いだろう?そうだったとしても、俺は透明を好きなのには変わりない」
俺は透明が好きだ。
他に何がいる?
信じてるに決まってるだろ?
好き。
その他に信じている理由は必要か?
そんなことないはず。
俺は男がいることを忘れる。
そして透明をみつめた。
「透明、俺はお前を」
「…シグちゃん、ごめんなさい」
透明が遮った。
何を?
どういうつもり?
「…シグちゃん、信じてくれたのにごめんね」
そう言って、透明は俺から逃げ出した。
砂浜を走る後ろ姿。
どうしてなんだ?
「…名前は」
俺は低い声で呟く。
「哉魔屋 弓弦(かなまや ゆづる)だよ。君には透明を渡さない」
コイツ…透明が好きだ。
「俺のセリフだから」
俺はすぐに透明の後を追った。
段々と近くなって行く後ろ姿。
でも…心はもっと先にあるような、そんな感じ。