天然愛され彼女と…俺の生活。
過去。
透明side
あたしが中学生だった時。
あたしはいつも通り、結衣と一緒に校庭のすぐ隣にあるベンチに座ってお弁当を食べてた。
「透明ー、アンタまた告られたんだって?」
ここ最近、告られる回数が増えて行くばかり。
なんでだろ。
自分も何故か分かんなくて不安だった。
「…うーん、まぁ。それより結衣も告られる回数増えてるよね」
「あたしはあんまり変わってないわよ。月二人のペースだし」
結衣とは、安達結衣。
あたしの親友。
完璧美人ドール。
「…そーなの?」
「うん。透明は今週でもう何人目?」
「…7人目」
あたしは不安になって、ウインナーを口に押し込んだ。
「ホラ、アンタ前まで月に5人だったじゃない」
そうなんだよね。
「…哉魔屋くん、振ってからかな?」
そう実は、哉魔屋弓弦くんを振ってからと言うもの、告白の回数が増えたのだ。
哉魔屋くんはあたしと結衣と同じクラスの人気者。
イケメンで運動神経抜群の哉魔屋くんは学年1イケメンって言われてたんだ。
でも…あたしには、好きな人がいる。
「…結衣、あたしご飯食べ終わったから体育館行ってくる」
結衣はあたしの顔を見て、フッと笑った。
「うん。行ってらっしゃい」