天然愛され彼女と…俺の生活。
朝倉君って好きな子居たんだ?
「……ふーん。そっか」
あたしはバタバタと足をブラつかせる。
あーあ、こりゃ失恋かな?
この昼休みだけはあたしと朝倉君の最後の共通点。
同じクラスでもないし、同じ部活でもない。
そんなあたしと朝倉君を最後に繋いでくれている共通点はこの時間。
朝倉君は一年生の時から体育館で自主的にシュート練習をしていた。
あたしはその時体育で忘れ物をしたことに気づいた。
で、体育館に行ったら…朝倉君がシュート練習をしてたんだ。
あたしの忘れ物を見て、朝倉君は首を傾げて立っていた。
『あ、朝倉君?』
『あ、空園。これお前の?』
『う、うん。ありがとう』
そこから話したら更に朝倉君の違う一面も見れて。
そこからずっと続いているこの関係。
だから、壊したくないあたしがいるんだ。
これ以上先には進めない。
昼休み終了の5分前のチャイムがなる。
「「もう時間か…」」
え?
あたしはビックリして朝倉君を見る。
するとそこにもあたしと同じように驚いた顔をした朝倉君がいた。