天然愛され彼女と…俺の生活。
「…そ、空園も思った?」
「……うん」
あたしは素直に頷いた。
「…俺も思った。お前といるの面白いし、楽しいよ、俺」
そう言って照れた朝倉君は…いつもカッコよく見えたのに、可愛く見えたんだ。
「あ、ありがとう。嬉しいな」
あたしの顔は赤く染まる。
「…ほ、ホントか!?き、キモくね…」
噛みまくる朝倉君。
あたしはそんな姿に笑ってしまった。
「そんなことないよ?だってあたしも同じこと思ったんだよ?じゃあ、あたしも気持ち悪いね」
朝倉君に近づいて自然に頭を撫でた。
茶髪に近い朝倉君の髪は、すっごく柔らかかった。
ふわふわとした癖っ毛。
ワックスでもつけてるのかと思ってたけど、そんなの必要ないみたい。
ワックスつけてたら、こんなに柔らかくないよね?
「ふわふわしてて。あたし朝倉君の髪凄く好き」
あたしは微笑んで撫でくりまわす。
朝倉君の顔はいっきに噴火寸前まで真っ赤。
なんでかはわからない。
それでもいいんだ。
この髪凄く好き。
「…って、時間」
朝倉君は小さく呟いた。
「ん?」
何?
小さくて聞こえなかったや。
「なんでも無いよ」
なんか吹っ切れたそんな顔で言われたから、あたしは何も質問しなかった。
いや、惚れた弱みってやつかな?