天然愛され彼女と…俺の生活。

あったかかった。

櫆はあたしの腰に抱きつく感じ。

あたしは櫆の頭を抱きしめた。

やっぱりこの髪は柔らかくてふわふわしてる。

柑橘系のフレッシュな香り。

「櫆、あたし櫆が物凄く好き。好きだよ」

「俺も…好き。あのさ、俺と付き合ってくれる?俺、透明に釣り合う男になるから…」

「うん。…何言ってるの?釣り合うも何も櫆はかっこいいよ。あたし櫆のカッコ悪い所も好きだし…」

あたしはグラグラとする頭で精一杯に告げる。

「…それって嫌味だろ」

櫆はグッと眉間にシワを寄せる。

カクッと櫆に倒れ込む。

「…やっぱり熱だ。これは嘘じゃないな」

あたしはコクコクと必死に頷いた。

そのあとは櫆にお姫様抱っこで、保健室に運ばれたこと。

そして結衣に心配させてしまったこと。

櫆と恋人になったこと。

他には…もうないか。

次の日から、学校で広まった。

< 50 / 60 >

この作品をシェア

pagetop