天然愛され彼女と…俺の生活。
櫆の身体がズルズルと落ちていく。
「…透明」
「櫆っ…!」
あたしは泳ぐのを止めない。
絶対に櫆を助けるんだ。
哉魔屋くんを見ると、ニヤニヤと笑っている。
アイツ…!
あたしは怒り任せで泳ぐ。
あたしを要約つける所まできた。
そこから、櫆を仰向けで浮かせる。
「透明、ごめん。おれ…」
「いいから!喋っちゃダメ!足痺れてない!?」
「…動かない」
毒だったのかな!?
あたしは更に急いで海岸。
救急車を呼んで、病院。
楽しむはずだった今日は、もう来ない。
「…ごめん。哉魔屋の挑発なんかに乗って」
櫆はベッドで横になりながら、あたしに苦笑いの笑み。
「…あたしもごめん。海のこと話してなかったあたしがいけない」
あたしは櫆の手を掴む。
勝手に涙が溢れ出してきた。
「…泣かないでよ」
「…ご、ごめんなさっ」
だって…!
もう櫆は走れないんだよ?
大事な足、失ってんのにっ…!
急いで病院に行ったものの、医者には酷いことを言われて…。
あたしは精神的に参っていた。
きっと…櫆の方が酷いと思う。
『もう朝倉さんの右足は走ることはできないね。諦めた方が良いかもしれない。」