天然愛され彼女と…俺の生活。

「…全部が透明の?」

「え?この本棚はあたしのだよ」

当たり前のように言われた。

全然当たり前じゃないからな?

俺は部屋を見渡す。

そして、透明の右隣の本棚に…いやらしい本発見。

「…透明、それお前の?」

俺は思わずガン見。

それには『Gカップの美女到来♡』と書かれていた。

エロそうなお姉様が写ってますよ。

そりゃ、谷間クッキリのね。

俺は思わず透明に苦い顔をしてしまう。

「…っ!?こ、これお兄のだから!あたしのやないです!シグちゃん信じてよ」

涙ながらに語り出す。

隣のお兄さんはとにかくムッツリらしく、たまにココ勉強部屋に隠しておくらしいんだって…。

勉強部屋にはお母さんが入って来ることがないらしく、ココは子供達だけ。

「…なるほど」

俺は納得。

透明がそんなの持ってるわけないよな!

天然が持ってたら俺の夢弾けちゃうわ!

「…透明はどこが分かんないの?」

俺は勉強モードに突入。

透明も真面目モード。

さされたところを…目で疑う。

これ、あの有名難関大学の過去問じゃねーかよ!

「透明、真面目に言ってる?それにここ範囲違うよね?」

俺にはさっぱり分からない式がズラズラと列をなしている。

ん?

何その記号…習ってないよな?

「うーん?そうだっけ?お兄ちゃんに勉強教えてる所なんだけど…」

「透明悪いけど、それはわからない」

2個上だろうな…。

「そーなの?シグちゃん頭良さそうだから聴いたんだけど」

いやいや、真面目に上目遣い辞めようか…透明さん。

コッチだって頑張ってるんだからね?

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