恋するリスク
帰り道、私の足取りはどこか軽かった。

相沢先生への隠し事がなくなったこと。

相沢先生の気持ちが知れたこと。

きっと、彼女も。

心の底にあった思いをはき出したことで、少しは楽になったのではないだろうか。

勝手な憶測だけれど。


(・・・そうだといいな。)


戦友のような気持ちで、私は思う。

相沢先生が私に気持ちを伝えてくれたように。

私も、佐藤くんに気持ちを伝えてみようかな。

あたたかな光を放つ満月を見ながら、私はそんなことを考えて、家への道をひとり歩いた。

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