恋するリスク
「知ってるけど・・・。

そんな風に、年下男子を誘惑する真緒は、知らないなあ。」

にやにやと、穂乃香が笑う。

「・・・すごい酔ってたの。」

「完全に言い訳だなー!

酔ってたとしても、全く気がないひとに、そんなことしないでしょう。

それで、そのまま・・・って感じ?」

「ううん。何も、なかったの。」

「え?」

「佐藤くん、「私にこういうの似合わない」って言って・・・。

泣き出した私を、ずっと慰めてくれたの。背中さすりながら。」

「ええっ!?・・・マジで!?」

私がコクリとうなづくと、穂乃香の口があんぐりと開いた。

「すごいな佐藤くん・・・。

私でも、真緒に誘われたら平常心じゃいられないわ。」

「なにそれ・・・。」

「だってそうでしょう。

こんなキレイな顔で迫られたら、普通無理でしょう、何もしないとか。」

穂乃香は手を伸ばすと、私の頬をツンツンと触る。

「相当な紳士か・・・。真緒のこと相当大切にしたいとか・・・。

まあ、どっちにしろいいじゃん!佐藤くん。付き合っちゃえば?」





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