俺だけみとけ！

軽音部の練習場から少し先に体育館がある。


休憩時間ちょっとだけ体育館を覗きに行くんだ。


今日もチラッと覗くと、明里が大きな声でパスを呼んでいた。




「明里！！」


「うん！」




パスをもらい声の主とアイコンタクトを取って明里をシュートを打った…


そのボールは綺麗な弧を描いてするりとゴールへと吸い込まれるように入った。



背が小さい明里はすばしっこい。



身長高い人の方が有利なスポーツなのに…




『明里も頑張ってる…』




いつもここに来て、バスケに必死な明里を見て元気をもらう。


自分もまだまだイケるなって！




部活に戻ろうとした時…―





「橘先輩…」