俺だけみとけ!



私はひぃが寝ているベッドへ行った。


ひぃはぐっすり寝ていた…




「なーんだ、心配して損した」


「春崎さん、先生今から出張だから橘くんの事お願いね」


「はい!」




そう言い残すと中川先生は保健室を後にした…―!




ひぃ、前髪伸びたな。


前髪が邪魔で左目が隠れてる。


久しぶりにみるひぃの寝顔を見て何んだか心が楽になった。



ひぃは変わらず私の側にずっと居てくれる…

そんな気がしていた。




ベッドの側にイスを持って来て座った。


ひぃの気持ち良さそうに寝てる隣に私は顔を伏せた…


横目でちらっとひぃを見つめた…




私、やっぱりひぃがいい。


もう先輩を目で追わない!


ひぃが笑顔になると私も笑顔になる。

ひぃが寂しい気持ちになってる時、すぐにわかるんだよ。



ひぃは私と違って一人っ子だから…


私は寂しい時、お姉ちゃんとお母さんがいるけど、ひぃのお母さんお父さんはいつも帰りが遅い。


小さな頃からずっとそうで、小3ぐらいまで隣に住む私の家で一緒にご飯食べてた…


でもそれからひぃはずっと1人だった。


私が「今日行こうか?」って言うと必ず『うぅん』って断った。



どうしてこんなにひぃが心配なんだろう?


幼なじみだから?



そんな事を考えながら目を閉じた…―







―明里 side end―










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