俺だけみとけ!
俺は悠に昨日の出来事を話した。
『あー…、そりゃ凹むわな。
お前ずっと明里好きだもんな!』
そう言って白い歯を見せて笑う悠。
励ましの言葉も知らないのかよ。
『でも、付き合ってちゃ仕方ないもんな?
踏ん張りどころだと思うぜ』
踏ん張りどころか…―
悠の言った通りだな。
昨日の勢いを取り戻せよ俺!
『だよなー、アイツに負けてらんねー!』
『そーだ、その勢いだぜ☆』
俺はキッチリしたネクタイを緩め、前を向いた。