俺だけみとけ!
高まる鼓動
「ねぇひぃ、クリスマスの予定なんだけどさ」
お昼休み、明里が聞いてきた。
やってしまった………。
自分から聞きたかったのに、先を越されてしまった。
「一緒にイルミネーションと夜景…
見に行かない?」
俺の机の上でじっとさっきからチラシを見つめている…
俺は明里の手元に書かれている場所を確認した。
あれ?
ここ、近いところだ。
なら決まりだ!
『いいよ!』
「ほんと?やった!」
1人楽しそうにキラキラした目でチラシを見つめた明里。
相変わらず跳ねた毛先…―――
肩につくかつかない髪の長さ――
触りたい…
「ん?どうかした?」
『いや、なに「あぁー!!」
最後の一言を言う前に明里に言葉をかき消された。
「ひぃ、また私の毛先触りたいんでしょ」
バレた。