俺だけみとけ!



ガタガタと音を立て席を立ち、みんな早々と教室から出ていく。




「ひぃ、帰ろ?」




俺の顔を見て首をかしげながら聞いてきた。


寒そうにマフラーを鼻ぐらいまで巻いている。




『帰ろっか』





みんなが居なくなった教室は、静かでどこか寂しい感じがした。


ただ、誰もいない教室でも時計の針は止まらずに自分の仕事をしている。




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