俺だけみとけ!



「ひぃ!!」



明里…



「さっきはごめん、私自分の事しか考えてなかった」




俺の顔を上から見つめ、唇をきゅっと結んでいた。


多分、悠のやつが何か言ったんだろう…




『もういいって。』


「でも!」


『俺は何もしてない普通の明里の髪が良い』



明里の為に、答えてやらないとって思った。


好きな人の為に一生懸命だから。




「え? 」


『つか、明里に括れる髪なくね?』




俺はひょいと立ち上がって明里のおでこをつついた。




「やっとギリギリ結べる様になったの!
でも、ありがとう」




怒った明里も可愛い。




『おう!』




俺は明里に笑って見せた。




< 28 / 203 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop