俺だけみとけ!

明里とアイツ




―明里side―



私はひぃの胸の中で声を上げて泣いた…―




1時間程前だ…


私は和哉先輩と待ち合わせだった屋上に行った。



「先輩!」



夏の少し涼しい風が和哉先輩の髪を揺らした。


その一瞬でも見とれてしまうんだ。




『ごめん明里ちゃん』




和哉先輩は両目を閉じて顔の前で両手を合わせた…




「え?」


『俺、かなえしか駄目だわ』



三浦 叶恵 (miura kanae)


同じ学校の3年生


まだ付き合って5ヶ月の時、2人は帰り道でキスを交わしていた…


軽いキスじゃなかった。


何度も何度もして、しまいには舌を絡め合わせていた…







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