2つの約束

「突然呼び出してごめんね?
帰るとこだったよね?」


連れてこられたのは、人気のない裏庭。
ベタだな。


「いや、大丈夫だよ。
それより何かな、白井さん?」



彼女は同じ委員会で、
隣のクラスの白井サラさん。

穏やかで、優しい、真面目な女の子だ。


白井さんが僕に好意を持っているのはなんとなく知っていた。

だって、好意が隠しきれてない。


それでも僕は知らないフリをして
優しく接してきた。

美紘以外の女の子になんて興味ないのに。
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