2つの約束
次の日から、
僕は白井さんと真正面から向き合おうと努力した。
隣のクラスだけど廊下で会えば話をし、
休みの日には連絡を取り合った。
白井さんがクラスのみんなの前で呼び出したこと、
それ以降僕たちが仲良くなったことから
僕たちが付き合っているという噂が広がった。
僕も白井さんも強くは否定しなかった。
面倒だったし、
白井さんが強く否定していないのに
僕があまり強く否定するのは
白井さんを傷つけるのではないかと思った。
それがいけなかったんだ。
ちゃんと否定しておけばよかったと
あとで後悔することになるなんて
このときは考えもしなかった。