椿の氷
「ハァ…!
ハァ…!」
五分もせず、私は地に手をついた
強すぎる
ただの硬式テニスでやっていける強さではない
生半可な覚悟と根性では、彼らと対峙することも出来ない
それ程に、彼等の強さは並大抵ではない
しかも、彼等はまだ全ての力を出していない
息も乱れず、汗もかかず
こっちは、一本目のサーブから、死すら覚悟したのに
「…最後の一球と行こうか、豹那」
時川さんがボールを構える
震える足を鞭打って、私は立つんだ
よければいい
でも、そんな中途半端は、嫌いだ
神経質な自分の性格が、けしてそれを許さない
パコ
ボールが打たれた
ラケットを、振りかざし…
「…!」
お、重い…!
あの細身にあわない、重い打球
でも、逃げない
絶対に、逃げはしない―――!
パコォッ
ハァ…!」
五分もせず、私は地に手をついた
強すぎる
ただの硬式テニスでやっていける強さではない
生半可な覚悟と根性では、彼らと対峙することも出来ない
それ程に、彼等の強さは並大抵ではない
しかも、彼等はまだ全ての力を出していない
息も乱れず、汗もかかず
こっちは、一本目のサーブから、死すら覚悟したのに
「…最後の一球と行こうか、豹那」
時川さんがボールを構える
震える足を鞭打って、私は立つんだ
よければいい
でも、そんな中途半端は、嫌いだ
神経質な自分の性格が、けしてそれを許さない
パコ
ボールが打たれた
ラケットを、振りかざし…
「…!」
お、重い…!
あの細身にあわない、重い打球
でも、逃げない
絶対に、逃げはしない―――!
パコォッ