椿の氷
華奢な豹那の二の腕を絡めとり、自分の視線の高さまで上げる
よって、よく見えた
女特有の柔肌は白雪を散りばめたように滑らかで、きめ細かい
形のいい爪は、少しのびていた
緊張しているのか、細い指が小刻みに揺れている
「綺麗な手をしてんな
やっぱ、元が良いからだ」
「は?
元が良い?
何をいって…」
怪訝な表情の豹那は、一刻も早くの解放を望んでいる
冷たい女だ
もとから冷たいが
冷たい豹那の手
そうだ
たしか、こいつは低体温症だった
「お前が、綺麗ってことだよ」
「ぅ…!」
よって、よく見えた
女特有の柔肌は白雪を散りばめたように滑らかで、きめ細かい
形のいい爪は、少しのびていた
緊張しているのか、細い指が小刻みに揺れている
「綺麗な手をしてんな
やっぱ、元が良いからだ」
「は?
元が良い?
何をいって…」
怪訝な表情の豹那は、一刻も早くの解放を望んでいる
冷たい女だ
もとから冷たいが
冷たい豹那の手
そうだ
たしか、こいつは低体温症だった
「お前が、綺麗ってことだよ」
「ぅ…!」