椿の氷
暫くして、豹那から口を離した
豹那は首を押さえて俺から離れていく
それも当然だ
こんな不躾な真似

「せ、つめい…
して下さい…」

それでめ、面と向かって向き合うか
確かに、瞳は揺れている
でも、芯の強い光がある
いや、光というより氷柱だ

「…生まれ持った体質なのさ」


話そうか
歌と椿にのせて
歪な欲を

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