そんなアナタが好きです。
彼方の作戦?
ついに体育祭を明日へとひかえた今日
放課後に沖乃先輩のお家におじゃましている。
「ちゃんと遅くなるって遥緋に言った?」
「はいっ♪今日はお友達と買い物に行くから遅くなるって言っておきました!」
私がそう言うと先輩は満足そうに優しく微笑む。
「今日は何が食べたい?
明日は体育祭だから精が付くものがいいよね」
そう言いながら冷蔵庫をあさる先輩に嫌な予感がした。
「も、もしかして…
先輩が作るなんていいませんよね?」
「え?もちろん僕が作るよ?」
当たり前のように言い切った先輩にあきれた。
先輩の作る料理は食べれるような味付けじゃない。
パスタだけは得意で本当に美味しいけど
あとはもうひどい味だ。
このままじゃご飯抜きになってしまう…
私がちょっと不安になり、先輩に近づくと
先輩はにこっと微笑んで私の手を掴んだ。