そんなアナタが好きです。
「なんなんだよそれ!!
いい加減にしろよお前ら!
付き合ってたことも黙ってて急に子供ができたから産むことを許せだと!?」
遥緋はものすごい剣幕で叫ぶ。
確かにその通りだ。
黙って付き合ってて急に子供ができたから許してくれって言ったら誰でも怒るよね…
でも曲げないから…
私と先輩はずっと土下座をしてお願いし続ける。
「僕は今までずっと評判の悪い事をしてた。
でも遥音ちゃんと出会って、変われた。
こんなにも愛しくて、手放したくないと思った人は初めてだったから。
本当に遥音ちゃんを大切にしたい。
だから許して…」
先輩はひたすら遥緋に反論するでもなく頭を下げ続ける。
「ふざけるな。俺が今までどんな思いで遥音を育ててきたと思ってるんだ!
両親が他界して、親戚からも邪魔扱いされて、それでも遥音には俺みたいに曲がって育って欲しくなくて!」
遥緋は叫びながら涙目になってきている。
遥緋が泣いてるとこなんて初めて見た。
絶対に泣かないで強い遥緋を泣かせてしまうほどしひどいことをしてしまったんだ…
そして遥緋は強い口調ながらも冷たい声で本音だと思われることを話始める。