そんなアナタが好きです。
「遥緋…遥緋っ…
私は遥緋から離れないよ…だからそんなに責めないでっ!
そんなに自分を痛めつけないで…
私遥緋のこと大好きだから…ずっと自慢のお兄ちゃん。
でもね、いつからか遥緋から突き放されてるような気がしたんだ。
それがたまらなく怖くなって、どんどん遥緋から遠ざかってしまった。」
一番泣きたいのは遥緋のはずなのに私の目からは止まることを知らない涙がどんどん溢れてくる。
でもここでやめたくないから必死に抱きしめ、伝える。
「こんなに愛情注がれてて今気づくなんてバカだなぁ私。
私達遠回りしたんだね…でもね、遥緋のことわかったからすごく嬉しい。
だからもし良かったら…先輩の悪いとこじゃなくていいとこもわかってくれない?
私の大好きな遥緋だもん!私の大好きな先輩のこときっとわかるはず…
お願いします。遥緋から離れたりしないから先輩との子供を産ませてください。」
そう言い、もう一度遥緋から離れ、土下座をする。
遥緋はさっきとは全然違い、少し柔らかい表情で…
「仕方ないから許すよ。
流石に俺も子供を殺せなんて言えない。
だから今後のことについてちゃんと計画を教えろよ。土下座なんてもういいから」
そうして私達を立たせ、ソファーに座らせた遥緋。
「あ、ありがとう!遥緋っ!」
「ありがとうっ!」
ソファーに座ったままで頭を深く下げお礼を言うと遥緋は少し照れくさそうに笑った。