そんなアナタが好きです。
「先輩そんなに毎日女の子を弄んで楽しいですか?なんでそんなことするんですか?」
私が前と同じようなことを質問すると
先輩は投げやりのような悲しげのようななんとも言えない表情で私を見た。
「あの子達は僕を見てないからいいんだよ」
感情の読み取れない声でそう言った。
そして続ける。
「ただ容姿がいいから好きっていって
僕に相手にされるのは一回だけだと分かってても来る」
先輩は私から目線を外し
「こないだも言ったけどそれで欲求がどっちも満たされるならいいんだよ」
そんな言葉を聞いて私は矛盾していることに気がついた。
「でも、先輩から声かけて遊ぶ子だっているじゃないですか」
それを聞くと先輩はふっと笑い
「そりゃ、僕からだってするけどそれは別にいいんじゃない?」
「そうですけど…」
やってることはただのたらしなんだけどね
そして先輩は私に顔をぐっと近づけてきた。
「ていうか、君、かわってるね」
そう面白いものを見たように言った。