いつでも一番星


そりゃあ、確かに……。
ナツくんへの気持ちに自覚した当初に比べれば、ナツくんと接する機会は増えたように思う。

朝とか放課後にタイミングが合えば挨拶は普通に交わすし、教室で会話することもしばしばある。

他愛ないことなら、クラスメートとして気軽に言葉は交わせるようになってきた。

そういうこれまでの時間を思い返してみると、言われたとおりナツくんと仲が良いような気もしてくる。

でも……。


「なんか、自信ないよ。ナツくんとは……確かに、話したりしてるけどさ。なんて言うか、間接的って感じがして……。ナツくんからしたら、わたしは全然仲が良いとは思ってもらえていない気がする」

「ん? 間接的ってどういうこと?」


茉理ちゃんがわたしの言葉に首を傾げる。

膝の上で所在ない両手を握ったり開いたりしながら、わたしはずっと気にかけていたことをぽつりぽつりと話し始めた。
どうしても自信を芽生えさせることができなくて、その妨げになっている不安要素を。


「ほら……わたしって、おまけみたいなものでしょう? もともと茉理ちゃん、横峰くん、ナツくんが仲良しだったところに、あとから仲間入りさせてもらった感じだし」


同じ中学出身の3人は、ずっと前から仲良し。

でもそれに比べてわたしは、まだ最近仲良くなったばかりの、所詮ただのクラスメートのひとりにすぎないんだ。

もしもわたしが、ナツくんと親しい茉理ちゃんと友達じゃなかったら……。

わたしは今ほど、ナツくんと関わりを持てていなかった気がする。


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