いつでも一番星
お揃い
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月曜日は野球部の活動が休みだから、いつもその日は茉理ちゃんと一緒に帰ることにしている。
活動日が自由なわたしは茉理ちゃんに合わせて、この日は部活に行かないことにしているんだ。
だってマネージャーとして忙しい茉理ちゃんと一緒に遊べるのは、唯一月曜日の放課後だけだから。
「なぁ、よかったら平岡さんと茉理も一緒に行かね? バッセンに」
今はちょうど、そんな月曜日の放課後。
今日もどこかに寄り道して帰ろうと茉理ちゃんと話していたら、いきなり横峰くんからこんな誘いを受けた。
まさかの誘いに茉理ちゃんと顔を見合わせる。
「今からいつものバッセンにナツと行くんだけど、よかったふたりも行こーぜ。今朝お騒がせしたぶん、ゲーム代おごるし!」
恥ずかしそうに横峰くんが言ったのは、あの漢字プリントの件だろう。
あれから結局、横峰くんは授業中に課題を提出できなくて。
おまけにまったく小テストの勉強もしていなかったから、結果は散々だと休み時間に嘆いていた。
わたしたちを誘ってくる表情を見ている限り、もう気にしていないみたいだけど。
茉理ちゃんがわたしに尋ねてくる。
「バッセンかー。雫、どうする? たまにはそういうところも行ってみる?」
「でもわたし、バッセン行ったことないし……。行っても、邪魔にならないかな?」
「初めてでも大丈夫だって。あたしも最初行ったときはなかなか打てなかったけど、慣れたら打てるようになって楽しいし」
「でも……」
「ナツも行くんだから行こうよ。仲良くなるチャンスだよ?」
返答を渋るわたしの耳元で、茉理ちゃんは最後の言葉だけはわたしにしか聞こえないような声で言った。
その顔はもう、行く気満々だ。