恋愛遭難★恋は水もの〜パツンと教訓!〜
「確認したならいい。ただ、毎日落ちたら、きっと床はもたないだろうな」
「毎日なんて落ちませんよ」
「第一、寝相が悪い奴がベッドに寝るな。迷惑だ」
「どうして、課長にそこまで言われないといけないんですか! 私の夢なんですから!」
「夢?」
「そうですよ。私だけの城には、ベッドを置いて外人みたいに枕をいっぱい並べて寝るって! 床に直布団ではダメなんですよ! わかんないかなぁ」
腹が立っていた。課長に私の人生計画に入り込まれたようで、ムカついた。
「外人みたいに枕を並べるのは、首に負担がかかるから良くない」
「そんなこと、外人に言って下さいよ。首に負担とかは、私の人生計画に関係ありませんから」
「どうしてもベッドがいいなら、柵をつけろ。落ちないようにベッドの周りにだな、こういうふうに……」
身振り手振りで柵の付け方を支持する課長。
「課長! 赤ちゃんみたいじゃないですか! 柵のあるベッドなんて」
「そこまで高さのある柵じゃなくてもいいだろ、ほら、布団が落ちないようにやるくらいの低い柵をつければ…」
ーーー呆れた。高さの問題なの? 柵なんてありえない。第一に見た目が悪い。