恋愛遭難★恋は水もの〜パツンと教訓!〜
私の唇の手前で課長の唇が止まる。動いたら触れてしまうような距離。
高まる鼓動。熱くなる体。課長とキスするのは初めてじゃない。だけど、いつも合意してない。
課長の瞳をじっと見つめた。
課長が私の頬にキスをした。軽くリップ音をさせて。
「今までは、無理にキスしてきた。これからは、無理にはしない」
「ほんとですか?」
「ああ。ユイカが俺にしてほしいと言うようになるまでオアズケだ」
「おあずけって……私、ずっと言いませんから!」
課長は、私を見て、ふんっと鼻で笑う。
「そんな訳ない。賭けてもいい。お前が俺に惚れるのは時間の問題だ。いや……もしかすると……もう、惚れてるかもな……」
課長の言葉に密かに驚いてソファから飛び上がりそうになった。
「それから、キスしてほしいって言えばいつでもしてやる。会社でもな」
ーーーなんて、馬鹿なことを言い出すの!