恋愛遭難★恋は水もの〜パツンと教訓!〜
「あいにく無駄な夜更かしはしない主義だ」
ーーーカチンときた。冷たいじゃない。少しは、レディの気持ちを察してもいいじゃないのぅ。
「……わかりました」
「待て、山田」
振り返り課長を見た。
少し口角を上げた課長がいた。
あまりに不吉な微笑だった。
「山田が俺と二人きりで、どうしても話したいというなら例外で夜更かししようか?」
ーーー恩着せがましい。悔しい。だが、怖いし。出来るだけ1人でいたくない。
「どうしてもって訳じゃ…」
「そうか。どうしてもではないなら……おやす」被せ気味に言葉を発した。「課長! どうしてもです。どうしても! 」
課長の側に走り、課長の腕をぎゅっと掴んだ。