恋愛遭難★恋は水もの〜パツンと教訓!〜
「課長じゃなくて、上野さん! 私のベッドに座らないでよ」
「何故だ?」
「何故って、私の夢のベッドなんですよ! 買ったばかりで、まだ一回しか寝てないのにぃ」
「ふん、じゃあ、あれか? 男と一度も使ってないベッドか?」
唐突な発言に驚き過ぎて目が飛び出るかと思った。
ーーーなんなの! セクハラ課長! 男と一度も使ってない? その発言って最低!
「上野さん、少し失礼ですよ」
あえて落ち着いて穏やかに注意することにした。こういう輩は、相手が興奮して怒ると返って面白がるタイプだ。ここは、冷静に。
「使ったのか? 昨日…ベッドから落ちたとか言ってたが、あれはもしかして…」「使ってません。て、いうか……関係ないですよね? 上野さんと私のベッド」
「無いこともない」
課長は、ベッドの真ん中に座る私の手首を掴んだ。
「このベッドに初めて座った男は、誰だ?」
「……」馬鹿らしい質問に答えたくも無い。相当、頭にきていた。
「俺だよな? なら、俺がこうすると」
ベッドにごろんと横になる課長。