恋愛遭難★恋は水もの〜パツンと教訓!〜
「課長! わわわっ! 待った! !寝ないでよ! 信じられない」

私は掴まれてない方の手で課長の体をバシバシ叩いた。

手が痛くなるほど叩いてやっと、課長が起き上がる。

「いてててっ! やめろ、あざになる」

上半身を起こした課長を見て、ホッと息を吐いた瞬間に私は、手首を引かれベッドに倒されていた。


「うそっ!」

両方の手をまとめて掴まれ、肩を腕で押さえられていた。


「いたたたっ! ギブギブギブっ! 肘が肩に当たって痛い!」

「色気のない奴。山田、よく聞け。今日もベッドから落ちてみろ? お前の大事なベッドにその細いだけしか能がない体をくくりつけるからな!」

「くぅ……細いだけって……ぐっ! 落ちません! 約束します!」

喉を腕で圧迫されて、苦しくてたまらなかった。

「良し。絶対に俺の安眠を妨害するな」

「わかりました!」
やっと、解放されて喉をさすってみた。

ーーー苦しかった! マジに死ぬかと思った。恐ろしい男だ。このっ! セクハラ課長め!

私の新しいベッドに横になった初めての男が課長だなんて!

殺されかけたのも初めてだし。

まさか、404号室って呪われた号数のせい?
引越ししてからロクなことがない。これは気のせいだろうか。

私は手首をさすりながら、ベッドをおりて先に寝室を出た課長を探した。
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