恋愛遭難★恋は水もの〜パツンと教訓!〜
昼間、課長がしてきた自信満々なキス。鳥肌が立ったキス。思い出すと……。
「吐きそう……」
本気だった。羽交い締めされたせいで、胸もムカムカしていた。
「まるで、お前にとって俺はアレルギーの原因みたいだな? キスして、吐きそう?……いまだかつて言われたことが無い」
ゆっくり課長が私から離れた。
やっと、普通に呼吸が出来ていた。
「山田、とにかく早朝に起こすなよ。心配になるから」
ーーー心配? 意外と優しいの?
「床が心配になる。いつか穴があいて、コントかバラエティみたいにお前の家から俺の家が丸見えになったら困る」
ーーーああ、床の心配してんだ。信じられない。この男!
「ああ、あと見たくもないが、あいた穴からお前のスカートの中身を見せられてもリアクションに困りそうだ」
「そう簡単に見せませんから、困らなくて結構です!」
やっと、帰りそうな気配をかもし出す課長にホッとしていた。
だが、課長の唇に赤い血みたいなものを見つけて、私は、また鳥肌が立つことになった。