桃色クレヨン
『天宮ゆりの事しりたいなら本人に直接話しかけたりすればいいじゃん。』
たこ焼きを頬張りながら陵は言う。
『無理!無理!む~り!!俺、女の子と話した事ないもん!!ってかその前に何て話しかけるんだよ!?』
『それは~『あなたの事が知りたいので教えてくださ~い!!』って言っとけばー』
『アホか!そんなこと言ったら引かれるだろうが!』
俺はたこ焼き食べながら言った。
『いや、天宮ゆりは逃げない気がするぜ~。なんせ不思議ちゃんだし~!』
『陵、お前その…『不思議ちゃん』って言葉で1つにまとめてないか?』
『だってわかんねーだもん。話した事ないし、天宮ゆりが人と話してる所も見たことないんだもん!』
っと言った。
『えっ!誰とも…?』
俺はビックリした。
俺の高校は比較的、みんな仲良し~みたいな所がある。
なのに…。
『正確に言うと天宮ゆり自身、近づきにくいからね。オーラって言うか…だから誰も話しかけないみたいな。簡単に言ったら高嶺の花なんだよ。』
っと最後のたこ焼きを頬張った。
『ふーん。』
俺も最後のたこ焼きを頬張った。