君の手を

両親のことがあってから

吉岡先生はなにかと

俺の世話を焼いてくれるのだ

「あ、駅…」

そう言って学校の最寄り駅で

降りようとする美月の手を

捕まえ自分のほうへ引いた

思ったより軽い美月は

俺の腕の中にすっぽり収まった

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