笑顔
来る日も来る日もわたしは裕史に話かけた。裕史は一行に無視。


クラスのみんなは話かけても無視をする裕史に対して反感を持ち、次第に裕史に話かけることがなくなっていた。

わたしは席も近いし…

気になるし…


話かけ続けた。


喋りそうで喋らない裕史。



ある体育の授業でサッカーの時間になった。わたしは自らキーパーを立候補して張り切っていた。負けず嫌いなわたしは来るボールを必死で止め続けた。


必死すぎてだんだん疲れてきたときボールが飛んできてわたしの顔面にボールが激突した。

誰かがわたしを運んでくれている。
わたしは鼻血を出して倒れてしまった。
目が覚めた時は保健室のベッドだった。

保健室の先生が「大丈夫?頑張りすぎちゃったのね。」


わたしは「あのー。。わたしボールがぶつかってどうなったのか分からないのですが…。。」

保健室の先生は「あの、、転校生の佐藤くんが運んできてくれたのよ。」


わたしは驚いた。


すぐにベッドから降りて教室に戻った。


教室に戻ると心配してくれる子もいたけど笑っている子もいた。

わたしは笑顔で「心配かけちゃいましたぁー。大丈夫ですよー。」
そう言った。


裕史はわたしの後ろの席でいつもと変わらない様子。


わたしは「保健室まで運んでくれてありがとうね。」

裕史は「…うん…」


はじめて喋った。


わたしはそのことにびっくりして咄嗟に大声で「喋ったぁー‼︎やったぁー‼︎」満面の笑みで裕史の前で喜んだ。。

裕史はうっすら笑みを浮かべていたのは決して忘れない。
< 3 / 5 >

この作品をシェア

pagetop