幼馴染と甘恋っ!♡
LOVE10
パタパタパタッ…
校舎まで走って、廊下を走って
いくつも教室を過ぎて、それでも走った。
私の好きは、幼馴染の好きじゃないもん。
どうしてわかってくれないの?
どうして聞いてくれないの?
幼馴染は、もうつらいね。
だって圭ちゃんはわかってくれない。
ドンッ…
「きゃっ、すいません…」
「あ、小南」
「き、北野くん!?」
夢中になって廊下を走っていると、誰かにぶつかって
顔を上げると、北野くんで。
「…えっと…」
北野くんとは、保健室で倒れて以来話してないんだった…
なに、言ったらいいんだろう…
「泣いてるよ、海崎のこと?」
「…っ、うん…」
北野くんは、私のこと好きって言ってた…
ずっと、前から…
「…北野くん、は…」
「ん?」
いつもみたいにからかったり、意地悪いったりしない。
普通に返事してくれて、
私の話を聞いてくれて嬉しい。
圭ちゃんは、聞いてくれないもん。