幼馴染と甘恋っ!♡
「やっぱり、気づいたの?」
北野くんにそう聞かれて、「何に?」と質問返しする。
「あの時、海崎は幼馴染だけど男だって俺が言って、
小南は何度も混乱したように”圭ちゃんは男の子”とか呟いてたでしょ。
それで、恋だって気づいたの?」
「…うん、気づいたよ。
私は圭ちゃんが好きだよ。
幼馴染としてじゃなくて…」
「焦ってたよ」
私が続きを言う前に、北野くんが呟いた。
「焦ってた。小南が海崎への気持ちに気づくのも時間の問題だと思ってたし
でもやっぱり告えなくて、だけど好きだったから
結局、小南は海崎に気持ちとられたし
もう手遅れかもしれないけど…」
さっきの、私の質問への答えだ。
私が、「好きってわかってもらえないときどんな気持ちだった?」って聞いた、その質問の。
北野くんはそこまで言うと、ふっと笑った。
いつもみたいに、バカにしてるような笑みじゃなくて
少しだけ、かっこよくみえた。
よくみたら、整ってるんだなぁ、なんて。
「はやく告わなきゃ、誰かにとられちゃうよ」