幼馴染と甘恋っ!♡




「何にもないよ。で?何?」





ていうか、朝から唯は様子が変だったもんな。

考え込んでいるようなカオで。




「あのね、朝は唯ちゃんが入ってきたから結局言えなかったけど


私海崎くんのこと、ずっと好きで…」




好き。


毎日のように、唯はそう言ってくる。


曇りなく、下心のない、愛らしい笑顔で。

幼馴染の好きだと分かっていながらも





若干、内心で傷つく俺は弱虫だ。




「ねえ、聞いてる…?」




今日もいつものように、好きだよ圭ちゃんって、



…でも、笑ってなかったな。



そういえば。



いつもみたいに、無邪気に、能天気に、



そんなんじゃなかった。



山崎のせいで、唯はいいたいことが言えなかったみたいで不満そうだったけど






「海崎くんってば!!」




そのあと、課題がなんたらって言ってたけど



あれは多分ウソ。



でもなんで唯がウソをつくのかなんてわからない。





「…唯ちゃんが…大切?」





相楽の言葉にはっとして、隣を向く。





「やっと、こっち向いてくれた。」






チュッ………



「ねぇ、許して。



好きだよ海崎くん」



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