幼馴染と甘恋っ!♡
小南唯side>>
「ていう訳で、今日から文化祭の準備期間です!
頑張りましょう!基本授業はありません。
解散!」
学級委員さんの、のんきな掛け声で文化祭準備期間が始まった。
始まったけど…
全然楽しくない…
すごく楽しみにしてたのに…
文化祭は、本番よりも準備が楽しくって。
青春って感じがして。
なのに、楽しくない…
だって、
圭ちゃんがいない。
いつも一緒だったのに、
そばにいてくれたのに、
いないの。隣に。
それに…
「あれでしょ?海崎くんの彼女って」
「海崎くんが誰かのものになるなんて!
すごくショック!」
「あー、相楽さんって7組の子でしょ?」
圭ちゃんに、彼女ができたという噂は嫌でも毎日耳にする。
聞きたくない、聞きたくないよ…
その噂を聞くたび、
圭ちゃんと相楽さんのキスを思い出すたび、
私の心はズキンズキンと痛む。
見たくなかったのに、キスなんか。
私はただ、圭ちゃんに
好きって言いたかっただけなのに。
きっと、”いつかは”って思ってた。
いつか、圭ちゃんにも私より大切な人ができて
幼馴染じゃない誰かと恋に落ちて
それで私の知らない圭ちゃんを沢山その子にあげるの。
わかってた。わかってるよ。