幼馴染と甘恋っ!♡
「あー、そうだ」
私は立ち止まって、北野を振り返った。
「ん?」
「好きだよ、北野」
私が真顔でそう言うと、北野は一瞬びっくりしたような顔をして
またへらっと笑う。
「うん、俺も好きだよ」
わかってる。
まだ少し、そう言う北野の声が戸惑い気味なことくらい。
まだ、そう言う北野の言葉の意味が、そうじゃないことくらい。
だから、いいんだよ。
そのうち強制的に私に恋させてやる。
「あ、チャイムなっちゃったじゃん!
バイバイ!」
「ほいよ」
私は北野に背を向けて、2限目の教室にダッシュした。