幼馴染と甘恋っ!♡
LOVE22
「ん”ん”…………わ、わかんない…」
「んー、どういったら分かるかな。Yを微分するってことは…」
大問①で5回目の説明です。
テスト前の土曜、数学がヤバイらしい唯は俺の家に来た。
唯は1度分かったら飲み込み早いけど、
それまでが問題なんだよね。
小さい時から、変わんない。
「…ごめんね…圭ちゃん…」
「ん?」
「…せっかく…教えてもらってるのに
…唯、…こんなので…」
俺は泣き出した唯の頭を撫でる。
「謝らなくていいよ。泣かなくていいから。」
そう、本当に泣かなくていい。
そのかわいい泣き顔が
無駄に俺の欲情を掻き立ててしまう故。
つまりヤバいのは唯の数学の試験ではなく、
俺の理性のリミットなのだ。
親のいない男の家に、のこのこと上がり込んで来た唯は
今までとは訳が違う。
唯にとっては、同じなのかもしれないけど。
唯はあまり、意識もしないで来たのかもしれないけど。
俺への配慮はどうしたものか。
1人で理性の門出と戦う俺は、今までの関係と変わんないじゃん。