きみと世界が終わるまで

◇プロローグ◇

いじっぱりでわがままで、素直じゃないきみ。


だけど誰よりも優しくて、時に甘えたがりなきみ。


そんなきみは、もうここにはいない。


……18歳の誕生日まであと24時間。


僕はそっと目を閉じた。


願う事はただひとつだけ。


───大好きなきみに、会いたい。


閉じていた目をそっと開けると、すぐ目の前には真っ黒な海が広がっていた。