浮気男に逆襲を!
はじめの一歩。


アッくん先輩に告白した翌朝。



「あら、凛花どうしたの? 随分キマってるじゃない」



リビングに現れたあたしを見て、お母さんが目を丸くする。


まぁそれもそのはず。


今日はいつもより気合いを入れてメイクして、ゆるく巻いた髪を初めてポニーテールにしてみたからね。



「あたしだって、彼氏のためならオシャレもするんですよーだ♪」



伸平の時はしなかったけどそれはひとまず棚上げし、ペロッと舌を出して笑う。


お母さんは "ノロケは結構" 的なしかめっ面になり、そそくさとキッチンへ撤退。


ついにあたしも、ピンクオーラ放出スキルを身につけたらしい。


公害カップルになんのも時間の問題だね。



いやはや、お恥ずかしい。



< 136 / 265 >

この作品をシェア

pagetop