浮気男に逆襲を!
はじめの一歩。
アッくん先輩に告白した翌朝。
「あら、凛花どうしたの? 随分キマってるじゃない」
リビングに現れたあたしを見て、お母さんが目を丸くする。
まぁそれもそのはず。
今日はいつもより気合いを入れてメイクして、ゆるく巻いた髪を初めてポニーテールにしてみたからね。
「あたしだって、彼氏のためならオシャレもするんですよーだ♪」
伸平の時はしなかったけどそれはひとまず棚上げし、ペロッと舌を出して笑う。
お母さんは "ノロケは結構" 的なしかめっ面になり、そそくさとキッチンへ撤退。
ついにあたしも、ピンクオーラ放出スキルを身につけたらしい。
公害カップルになんのも時間の問題だね。
いやはや、お恥ずかしい。