浮気男に逆襲を!


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「……う~ん」


重いまぶたを上げれば、視界に飛び込んできたのは見覚えのある紺のブレザー。


あー、そういやそうでしたね。


嫁がどうのとかいう妄言と共に添い寝体勢を極(き)め込まれ、絶賛パニック状態に陥ったような気が無きにしもあらず。


「……」


欠伸をかみ殺しつつ、じっと耳をすます。


頭上から降ってくるのは、スー…という規則正しい寝息。


よかった、まだ寝てたんだ。


安堵の息をついて、勘づかれないようそ~っと体を離す。


そしてその場に座り込んで、ちらっとアッくん先輩の方に視線をやると──



うわ。反則。



と思ってしまうくらい、先輩の寝顔は殺人級に可愛かった。



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