浮気男に逆襲を!
「知ってるに決まってんじゃん。一応去年も同じクラスだったんだから」
「……は?」
今度は俺がキョトンとする番だった。
お…同じクラス? 俺とコイツが?
「嘘つけ。俺はお前なんか知らねぇ」
「なにそれ。失礼だし」
クスッと小さく笑う。
俺の周りに群がってくる女どもとは違う、自然体で柔らかい笑顔。
少しだけ、鼓動がリズムを乱された。
「あたしは中沢だよ。中沢凛花」
「中沢…?」
やはり聞き覚えのない名前。
どんだけ存在感ねぇんだこの女は。
「まぁ、とりあえずよろしく。塚原くん」
そう言って無邪気に微笑む中沢に、また心臓が反応する。
……調子狂うぜ。