浮気男に逆襲を!


「ムリ。却下」


「えー…」


「そんな顔してもダメです」


「だってこれ絶対りんに似合うし」


「似合いませんて。そんな女子女子したヤツ」


「似合うって。可愛いんだから自信持てよ」


「う……」



真顔でそんなこと言わないでほしいな。


決意が揺らぐじゃないか。



「りーん?」



コテンッと首を傾げて、妖しく微笑むアッくん先輩。


不覚にもドキッとしてしまう。



「着てみてよ。お願い」



店員さんの目もはばからず、至近距離でジッとあたしを見つめてくる。


やばい。今絶対真っ赤だ。


< 74 / 265 >

この作品をシェア

pagetop