不良リーダーの懸命なる愛
平和な時間
そういえば……。
私は二人が言い争う光景を目にして思い出したことがあった!
「私、今の今まで忘れてたけど、あの子に “嫌がらせした犯人を連れてくる” って言って出てったっきりになってたよ!!」
うっかりしてた……。
シューズ見るまで忘れてたなんて。
すると唯ちゃんがフォローしてくれる。
「大丈夫だよ、咲希ちゃん!昨日も咲希ちゃんに説明したでしょ?あの子が自分で笹原さんに文句言いに行ったって!」
「あ!そっか。そうだったね。」
あの騒動の顛末は、唯ちゃんとちーちゃんから大体は聞いていた!
私と霧島くんがいなくなった後は、
笹原さん達を脅していた暴走族の人達が何やら笹原さん達に一言残して帰っていったこと。
そしてそれからしばらく笹原さん達が校長先生たちの尋問にあったこと。
騒動はなかなか収拾がつかなくて、
他の生徒たちもいて、騒ぎは格段に大きくなったらしい。
そしてちーちゃんの陸上部のライバルの子もその時、
笹原さん達に詰め寄ったらしい!
「だからもう清々してるみたいだから、気にしなくて平気だよ。」
と、唯ちゃんが微笑む。
「そうだね。ありがと。」
と唯ちゃんにお礼を言うと、ふと思い出したことがあった!
「……それにしても、ひとつ気になることがあるんだよね。」
「え?なに?気になることって!?」
「…あのね、霧島くんが言ってたんだけど、 “この騒ぎは誰かが仕組んだ” って言ってたんだけど……、そうだとしたらいったい誰かな?って。」
「えっ!!」
「ぬぁっ!!?」
その瞬間、
カチーンと唯ちゃんとちーちゃんが固まった!!
「え?ど、どうしたの??二人とも……。」
なんだか急に不自然になってない……?
「へ!!?べ、別に?!ね!唯ちゃん!!?」
「う、うん!あ!そ、それよりもさ、霧島くんは今日学校に来るの?咲希ちゃん!」
と、話を逸らされてしまった。
「霧島くん?う~ん、どうなんだろう?連絡取れなくて…。」
「唯ちゃん、野暮なこと訊いちゃダメだって!もしかすると授業終わった後、 “逢引” する約束を二人で交わしてるかもしれないし!!ナハハ!」
「ハッ!!そ、そうだったの!?逢引なんて素敵っ!!!憧れちゃう!」
え……。
あの、もしもし??
「いいわよね~~!あたしの彼も霧島王子を見習ってほしいもんな~!!…… “咲希は俺のオンナだっ!!手を出しやがったら、まとめて俺が相手してやらぁぁ!!” ってさ~♪公衆の面前で叫んで貰いたいよ!!ダハハハハッ。」
「もう~~~カッコよかったぁ、あの時の霧島くん!!!そして咲希ちゃんは、そんな霧島くんの腕の中だし……!きゃ~!!!」
な、なんか二人で勝手に盛り上がっちゃってるよ…!!
「しかも唯ちゃん見た!?その時の霧島王子の、は・だ・か♪あたしはもうちょっと近くで見たかったよ!!」
「ち、千枝ちゃん!!こ、こここんな所で裸の話は止めようよっ!」
と唯ちゃんが頬を赤らめた。
「ちょっと二ノ宮さん!?ワタクシを無視するなんてどういう了見なの!?このシューズ、履くの!?履かないの!?」
「今いいところなのに~!えぇ、履かせて頂きます!!有難く受け取らせて頂きます!!でも!後で変ないちゃもんつけてこないでよね?!」
「そんな事、ワタクシはしなくてよ!それよりも……、その話の中の “裸の王子様” ってどなたなの??先日は遠かったからワタクシ、その方のお顔よく拝見できなかったわ!」
ちょ、ちょっと!
みんなして裸、裸って!!
霧島くんが露出狂みたい…。
実際それを目の当たりにした私は、
いやに記憶されている霧島くんの肉体美を思い出して、頬が熱を持ってしまう……!
「駄目だからね!!霧島王子は、もうここにいらっしゃる咲希のモノなんだからね!!」
「ち、ちーちゃん!声が大きいよ……!!」
「まぁ!貴女は一昨日、ワタクシのシューズの犯人を突き止めたお方…!そう。貴女の伴侶だったのね!羨ましいわ!」
は、伴侶!??
ちょっと話がぶっ飛びすぎじゃ…!!
「ちょっと!アンタが入ってくると話が変な方向にいくから、そろそろ自分の教室に戻ってくれない…?」
と、ちーちゃんが大きなため息をつく。
「あら。私だって咲希さんとお話したいわ!」
「はぁ~。早く来てくれないかな、霧島王子……。」
ちーちゃん…。
霧島くんの裸が見たいんだね……。
朝、私達はもう一度平和な時を取り戻したのだった。
私は二人が言い争う光景を目にして思い出したことがあった!
「私、今の今まで忘れてたけど、あの子に “嫌がらせした犯人を連れてくる” って言って出てったっきりになってたよ!!」
うっかりしてた……。
シューズ見るまで忘れてたなんて。
すると唯ちゃんがフォローしてくれる。
「大丈夫だよ、咲希ちゃん!昨日も咲希ちゃんに説明したでしょ?あの子が自分で笹原さんに文句言いに行ったって!」
「あ!そっか。そうだったね。」
あの騒動の顛末は、唯ちゃんとちーちゃんから大体は聞いていた!
私と霧島くんがいなくなった後は、
笹原さん達を脅していた暴走族の人達が何やら笹原さん達に一言残して帰っていったこと。
そしてそれからしばらく笹原さん達が校長先生たちの尋問にあったこと。
騒動はなかなか収拾がつかなくて、
他の生徒たちもいて、騒ぎは格段に大きくなったらしい。
そしてちーちゃんの陸上部のライバルの子もその時、
笹原さん達に詰め寄ったらしい!
「だからもう清々してるみたいだから、気にしなくて平気だよ。」
と、唯ちゃんが微笑む。
「そうだね。ありがと。」
と唯ちゃんにお礼を言うと、ふと思い出したことがあった!
「……それにしても、ひとつ気になることがあるんだよね。」
「え?なに?気になることって!?」
「…あのね、霧島くんが言ってたんだけど、 “この騒ぎは誰かが仕組んだ” って言ってたんだけど……、そうだとしたらいったい誰かな?って。」
「えっ!!」
「ぬぁっ!!?」
その瞬間、
カチーンと唯ちゃんとちーちゃんが固まった!!
「え?ど、どうしたの??二人とも……。」
なんだか急に不自然になってない……?
「へ!!?べ、別に?!ね!唯ちゃん!!?」
「う、うん!あ!そ、それよりもさ、霧島くんは今日学校に来るの?咲希ちゃん!」
と、話を逸らされてしまった。
「霧島くん?う~ん、どうなんだろう?連絡取れなくて…。」
「唯ちゃん、野暮なこと訊いちゃダメだって!もしかすると授業終わった後、 “逢引” する約束を二人で交わしてるかもしれないし!!ナハハ!」
「ハッ!!そ、そうだったの!?逢引なんて素敵っ!!!憧れちゃう!」
え……。
あの、もしもし??
「いいわよね~~!あたしの彼も霧島王子を見習ってほしいもんな~!!…… “咲希は俺のオンナだっ!!手を出しやがったら、まとめて俺が相手してやらぁぁ!!” ってさ~♪公衆の面前で叫んで貰いたいよ!!ダハハハハッ。」
「もう~~~カッコよかったぁ、あの時の霧島くん!!!そして咲希ちゃんは、そんな霧島くんの腕の中だし……!きゃ~!!!」
な、なんか二人で勝手に盛り上がっちゃってるよ…!!
「しかも唯ちゃん見た!?その時の霧島王子の、は・だ・か♪あたしはもうちょっと近くで見たかったよ!!」
「ち、千枝ちゃん!!こ、こここんな所で裸の話は止めようよっ!」
と唯ちゃんが頬を赤らめた。
「ちょっと二ノ宮さん!?ワタクシを無視するなんてどういう了見なの!?このシューズ、履くの!?履かないの!?」
「今いいところなのに~!えぇ、履かせて頂きます!!有難く受け取らせて頂きます!!でも!後で変ないちゃもんつけてこないでよね?!」
「そんな事、ワタクシはしなくてよ!それよりも……、その話の中の “裸の王子様” ってどなたなの??先日は遠かったからワタクシ、その方のお顔よく拝見できなかったわ!」
ちょ、ちょっと!
みんなして裸、裸って!!
霧島くんが露出狂みたい…。
実際それを目の当たりにした私は、
いやに記憶されている霧島くんの肉体美を思い出して、頬が熱を持ってしまう……!
「駄目だからね!!霧島王子は、もうここにいらっしゃる咲希のモノなんだからね!!」
「ち、ちーちゃん!声が大きいよ……!!」
「まぁ!貴女は一昨日、ワタクシのシューズの犯人を突き止めたお方…!そう。貴女の伴侶だったのね!羨ましいわ!」
は、伴侶!??
ちょっと話がぶっ飛びすぎじゃ…!!
「ちょっと!アンタが入ってくると話が変な方向にいくから、そろそろ自分の教室に戻ってくれない…?」
と、ちーちゃんが大きなため息をつく。
「あら。私だって咲希さんとお話したいわ!」
「はぁ~。早く来てくれないかな、霧島王子……。」
ちーちゃん…。
霧島くんの裸が見たいんだね……。
朝、私達はもう一度平和な時を取り戻したのだった。