不良リーダーの懸命なる愛
オッサンはそんな俺の話を黙って聞いていた。


ただ黙って……。


「だから…俺は誰も信じない。そうやって生きていく!」

「…………。」

「人なんて信じねぇ。絶対。」

するとオッサンが口を開いた。

「……本当に、その彼は君を裏切ったのか?」

「は?!今言ったダロ?アイツは俺と仲間を裏切っ、」

「その彼とは話はしたのか?」

「~~ッしたに決まってんダロ!!でもアイツは俺の話を全く聞かないし、しかも俺を殴りやがった!!」

「…だから疑うのか?」

「っ!!?当たり前だろ!!んなこと!!なんでそんな眼で見んだよ?!俺が悪ぃみたいじゃねぇか!」

なんなんだよ!訊いて損したっ!!

「そんなことは言ってないよ。ただ、それが本当に “彼の本心” なのかな?ってね。」

「……は?!……本心?」
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