不良リーダーの懸命なる愛
挨拶
わっ!こっち見た!!
多分ちーちゃんの笑い声が聞こえたんだ!
うるさかったよね?
ごめんなさい、霧島くん!!
と、即座に心の中で謝る。
すると突然霧島くんが微笑んで、こちらに向かって口を開いた!
「おはよ!」
………………え!?
シーーーン……
一瞬時が止まったかのように全員静まりかえったっ!!
ちーちゃんも笑いがピタリと止まって、口をあんぐりとあけていて、
唯ちゃんも瞬きを忘れたみたいに目を大きく見開いた状態で固まっていた…!
え?
え??
お、おはよって………………
わ、わわわ私!!??
も、もし私に言ったなら、返事するのが礼儀よね!?
意を決して、震える声で言う!
「お……、…おは」
「キャーーーー!!いま霧島くんがアタシに、“おはよ!”って言ってくれたーー!!」
と、私の前にいた女の子が騒ぎ出したっ!!
……え!!??
「違うわよっ!!!どう考えたってウチに言ったにきまってるでしょ!!?」
「なによ!!アタシよっ!!」
「二人のことじゃなくって、マミにだと思うよ?」
「はあ?!アンタ何言ってくれちゃってるワケッ!?」
ギャアギャア
えっと……。
なんなんだろ。この争い。
一人が呟いたことに、二人…三人…十人……と騒ぎは広がり、
やがてまた元の状態に戻って騒がしくなった。
でも、そっか。
私じゃなかったのか。
間違えちゃった!
………、
……………って!!うわ!
なんかそれって凄く恥ずかしい!
自意識過剰だよ、私!!
カアアアァァと全身の熱が、顔に集まってきたように熱くて恥ずかしくて両手を頬に当てる!!
再び、霧島くんの方へ顔を向けてみると
霧島くんはまだ廊下にいて、
目が合うとニコッと微笑んだ!
わ!
霧島くんがまた笑った!!
そして女の子たちの不意をついたがごとく、スタスタと歩き出して行ってしまった……!
「あん!待ってよ、理人~~!」
女の子たちが必死に霧島くんの後を追いかけていった。
教室では女の子たちがまだ騒いでいる…。
すると!
「咲希!ちょっと!!」
ちーちゃんが私を教室の隅に連れていく!
え?なんだろ?
するとちーちゃんは小声で私に話かけてくる。
「咲希!霧島くんとまた何かあったでしょ!?あたしの目は誤魔化せないよ!」
ちーちゃんの目がキラーンと光る!!
「あ、え、えっと、何か、ですか?そ、そうですね、何かといえば、助けて、頂いたです!」
カタコトになってしまった…。
「で、でも、何でそんなことがわかるの!?」
「あっっったり前じゃない!!!あんなの見せつけられて、わからないはずが無いでしょっ!!」
唯ちゃんもこっちに来て、ちーちゃんに加勢する!
「凄いよ、咲希ちゃん!!さっきの霧島くんの“おはよ!”って、他の誰でもなく咲希ちゃんにでしょっ!?」
「え?いやいや!私じゃなくて、私の前にいたクラスメイトに言っ」
「それに最後の去り際のとき!!霧島くん、咲希ちゃんと目が合ったら、咲希ちゃんに流し目おくってたじゃない!!きゃあ~~!!」
ゆ、唯ちゃんのテンションがおかしくなってる!
「そうだね!あれは明らかに咲希にだったよね!!」
「うん!絶対そうだよっ!!」
ふ、二人で勝手に話を進めてるんですけど……。
「霧島王子は咲希に誤解されたくないし、咲希だけが “特別” だっていうメッセージにもとれましたなっ!!アレは!」
「ハッ!そっか!霧島くんも必死なんだね、千枝ちゃん!」
「そうよ~?それに、なんていったって、相手は前代未聞の超鈍感娘だからね!…って霧島くん、このこと知ってるのかな?!知らなければちょっと不憫よね~。」
なんだか……当事者の私が置いてかれてるんですが。
またしても二人で盛り上がっていて、小声ではなくなってきてるし、どうツッコミをいれてよいのやら……。
「とにかく咲希!」
と、ちーちゃんがブン!と音がなるくらい勢いよく顔を私に向けた!
「は、はい!!」
「霧島くんは、もはや咲希に超ド級のゾッコンだと思われる!!いい!?何かあったらすぐに相談に乗るから、愛の伝道師の、この二ノ宮千枝にいつでも遠慮なく言いなさいっ!!!」
「愛の伝道師!??そんなの初耳…」
「返事っ!」
「は、はい!!」
こうして愛の伝道師?のちーちゃんと唯ちゃんに休み時間を使って、
昨日の霧島くんの私に対する紳士な対応を述べたのだった…。
多分ちーちゃんの笑い声が聞こえたんだ!
うるさかったよね?
ごめんなさい、霧島くん!!
と、即座に心の中で謝る。
すると突然霧島くんが微笑んで、こちらに向かって口を開いた!
「おはよ!」
………………え!?
シーーーン……
一瞬時が止まったかのように全員静まりかえったっ!!
ちーちゃんも笑いがピタリと止まって、口をあんぐりとあけていて、
唯ちゃんも瞬きを忘れたみたいに目を大きく見開いた状態で固まっていた…!
え?
え??
お、おはよって………………
わ、わわわ私!!??
も、もし私に言ったなら、返事するのが礼儀よね!?
意を決して、震える声で言う!
「お……、…おは」
「キャーーーー!!いま霧島くんがアタシに、“おはよ!”って言ってくれたーー!!」
と、私の前にいた女の子が騒ぎ出したっ!!
……え!!??
「違うわよっ!!!どう考えたってウチに言ったにきまってるでしょ!!?」
「なによ!!アタシよっ!!」
「二人のことじゃなくって、マミにだと思うよ?」
「はあ?!アンタ何言ってくれちゃってるワケッ!?」
ギャアギャア
えっと……。
なんなんだろ。この争い。
一人が呟いたことに、二人…三人…十人……と騒ぎは広がり、
やがてまた元の状態に戻って騒がしくなった。
でも、そっか。
私じゃなかったのか。
間違えちゃった!
………、
……………って!!うわ!
なんかそれって凄く恥ずかしい!
自意識過剰だよ、私!!
カアアアァァと全身の熱が、顔に集まってきたように熱くて恥ずかしくて両手を頬に当てる!!
再び、霧島くんの方へ顔を向けてみると
霧島くんはまだ廊下にいて、
目が合うとニコッと微笑んだ!
わ!
霧島くんがまた笑った!!
そして女の子たちの不意をついたがごとく、スタスタと歩き出して行ってしまった……!
「あん!待ってよ、理人~~!」
女の子たちが必死に霧島くんの後を追いかけていった。
教室では女の子たちがまだ騒いでいる…。
すると!
「咲希!ちょっと!!」
ちーちゃんが私を教室の隅に連れていく!
え?なんだろ?
するとちーちゃんは小声で私に話かけてくる。
「咲希!霧島くんとまた何かあったでしょ!?あたしの目は誤魔化せないよ!」
ちーちゃんの目がキラーンと光る!!
「あ、え、えっと、何か、ですか?そ、そうですね、何かといえば、助けて、頂いたです!」
カタコトになってしまった…。
「で、でも、何でそんなことがわかるの!?」
「あっっったり前じゃない!!!あんなの見せつけられて、わからないはずが無いでしょっ!!」
唯ちゃんもこっちに来て、ちーちゃんに加勢する!
「凄いよ、咲希ちゃん!!さっきの霧島くんの“おはよ!”って、他の誰でもなく咲希ちゃんにでしょっ!?」
「え?いやいや!私じゃなくて、私の前にいたクラスメイトに言っ」
「それに最後の去り際のとき!!霧島くん、咲希ちゃんと目が合ったら、咲希ちゃんに流し目おくってたじゃない!!きゃあ~~!!」
ゆ、唯ちゃんのテンションがおかしくなってる!
「そうだね!あれは明らかに咲希にだったよね!!」
「うん!絶対そうだよっ!!」
ふ、二人で勝手に話を進めてるんですけど……。
「霧島王子は咲希に誤解されたくないし、咲希だけが “特別” だっていうメッセージにもとれましたなっ!!アレは!」
「ハッ!そっか!霧島くんも必死なんだね、千枝ちゃん!」
「そうよ~?それに、なんていったって、相手は前代未聞の超鈍感娘だからね!…って霧島くん、このこと知ってるのかな?!知らなければちょっと不憫よね~。」
なんだか……当事者の私が置いてかれてるんですが。
またしても二人で盛り上がっていて、小声ではなくなってきてるし、どうツッコミをいれてよいのやら……。
「とにかく咲希!」
と、ちーちゃんがブン!と音がなるくらい勢いよく顔を私に向けた!
「は、はい!!」
「霧島くんは、もはや咲希に超ド級のゾッコンだと思われる!!いい!?何かあったらすぐに相談に乗るから、愛の伝道師の、この二ノ宮千枝にいつでも遠慮なく言いなさいっ!!!」
「愛の伝道師!??そんなの初耳…」
「返事っ!」
「は、はい!!」
こうして愛の伝道師?のちーちゃんと唯ちゃんに休み時間を使って、
昨日の霧島くんの私に対する紳士な対応を述べたのだった…。